純粋なゲイが出会い系のサクラに騙された話し
美男美女のみなさんこんばんは!
今日は、自分がゲイ活動の第一歩を踏み出した時の話しです!
と言えば聞こえがいいですが、タイトルにもある通り端的に言うと
出会い系のサクラに騙された話です(笑)
20歳を目前に控えたゲイの青年は思い悩んでいた。
大学に入ったが、友達ができずボッチ生活。毎日大学とゲーセンと家を一人で行き来するだけの無味乾燥とした生活。
大学生活は失敗してしまった。でも、ゲイの友達を作って残り僅かの青春を謳歌したいと。
世は2011年。まだ9monはリリース間もなく、jack’dがアプリのトップシェアを占めていた時代である。しかし、青年はアプリの存在をこのとき知らなかった。なぜなら、彼の携帯はガラケーだったからである。当時のスマホ普及率は1割にも満たなかったのだ。青年の携帯がガラケーなのもうなずける。
当時のゲイの出会いの主流はネット掲示板。
青年も多分に漏れず広大なるネットの海にまだ見ぬゲイの姿を求め繰り出したのである。
青年がはじめてたどり着いたサイトの名前それは「Men's KLab」(仮称)
本当にパートナーを探せると謳うゲイ専門サイトであった。「国内最大級の優良ゲイ出会い系」という言葉に心を踊らせ青年は、その門を叩いたのである。
「たのもー!」
青年が門の中へ入ると会員登録が待ち受けていた。
「へへん!これくらい楽勝だぜ!」
小学生の時に先生から誉められたタイピングの早さを武器に小気味良く会員登録を進めていく青年。すると
「よくぞ登録なさった。そなたに500ptを授けよう。このptを生かすも殺すもお前自信じゃぞ...。」
天から声がしたかと思えばいつのまにか500ptが自分の懐に入っていた。
なんだかよくわからないがとりあえず誰かに連絡を取ってみよう。
ゲイとのはじめての交流。青年の緊張は最高潮に達していた。
大学でボッチの自分に友達なんてできるのだろうか。
そもそもまずは何を話せばいいのだろう。
とにかく嫌われたくない。
会員登録時の余裕は消え、青年は不安で押し潰されそうだった。
見た目がタイプの男性を見つけ勇気を振り絞りメッセージを送る。
「はじめまして、青年です。よければ仲良くしてください。」
これがゲイ経験が全くない青年の精一杯のメッセージであった。
そして送ったと同時に込み上げる「送ってしまった。」という期待と不安が入り乱れた複雑な気持ち。返事が欲しいような、来なくていいような、でもやっぱり来て欲しいような。青年は気持ちの整理がつかなくなっていた。
それから数分後。
「ぼくはアキラ。はじめまして青年くん。青年くんはどの辺りに住んでいるのかな。」
青年のもとに返事が来た。
返事がもらえた。そのことだけで青年は嬉しかった。嬉しすぎてそこから先何をやりとりしていたか覚えていないほどに。
会話のやりとりが続き青年は、とにかく純粋に嬉しかった。
大学生活は失敗したが、ゲイライフを謳歌するぞ!
そう思っていた矢先急にアキラからの連絡が途絶えたのである。
「あれ?まだ会話の途中なのに。忙しくなったのかな。」
誰が観ている訳でもないが、平静を装う青年。しかし、数分後には早く返事が来ないか気持ちが抑えきれなくなっていた。
しかし、青年は気づいた。天の声から授かったptが0になっていることに。
そう、このサイトではメッセージの送信・受信にそれぞれ20ptかかりptが無くなるとメッセージの送受信ができなくなってしまうのである。そしてptを補充するには3000pt、5000pt、10000ptのいずれかをお金で購入する必要があったのだ。(1pt=1円)
「なんだ!そういうことだったのか!」
そして、青年はネットの海から現実世界に戻り、なけなしの現金を握りしめコンビニにビットキャッシュを買いに走ったのである。
支払いを済ませ、5000ptを受け取り急いで受信ボタンを押す。
「そうそう、俺も小さい頃その公園にいったことあるよ!」
よかった。メッセージが受け取れなかっただけで。早くアキラに返信しないと!
青年とアキラの他愛の無い会話はその日数時間に及んだ。
「アキラに会ってみたい。」
翌日、青年のアキラへの気持ちははちきれんばかりに膨らんでいた。
同じ市内に住んでいるみたいだし、会ってみてもいいよね?
青年はおそるおそるメッセージを送ってみた。
「アキラさんに会ってみたいんですけど、どうですか?」
緊張していたのも束の間、すぐにメッセージが返ってくる。
「そういえば、俺このアイドルすきでさ。
青年くんどう?」
スルーされたのか?
予想外の返事に青年は困惑した。
会いたくないということなのか?でも、アキラに会ってみたい!
あきらめきれない青年は
「あまりアイドルは知らないんですよね。
ところで、近々あえたりしませんかね?」
再度メッセージを送ったのである。
せめて何かしらかの反応がほしい。
青年の気持ちは不安でいっぱいだった。
「俺すし好きでさ。青年くんって何が好き?」
いくらなんでも話題変えすぎだろ。
青年の焦りは一気に疑念へと変わった。
そして更に数回やりとりを交わし、青年は気がついたのである。
アキラがサクラであったことを。
いや~、懐かしい!!
ほろ苦いゲイデビューの話でした!
今はアプリが広く知られてるから自分のような失敗をする若者もいないことでしょう。
この話を友達にすると有り得ない!って言われるから、自分がバカなだけかも。
ただ、当時この一歩を踏み出したから今の自分があるのも事実!
全国の悩めるゲイのみんな~
失敗してもきっとそれ何かの糧になる!悩んでるなら一歩踏み出してみよう!!!